「女教皇」の、とある考察~萩尾望都さんの「城」
グレイヘア・タロティスト
セイペンタ藤子です。
今日は、タロットカード「女教皇」について
お話します。
◆女教皇◆
女教皇といえば「直観」「知性」
内省的に学びを深める勉強家
黒い柱(闇)と白い柱(光)を受け入れる
バランスのとれた状態
処女性を表すザクロが描かれた神秘のベールに隠された
向こう側に少しだけ見え隠れしている水は無意識の泉でしょうか
全貌を見ることはできません。
無意識を探求し、直観に従う、知性を備えた女性
いろいろなタロットの本にはこのようなことが書かれています。
私は「女教皇」のカードを見て
初めて解釈に触れた時
一番最初に思い浮かべたのは
萩尾望都さんの作品「城」です。
◆◆◆◆あらすじ
ラドクリフは6歳のとき両親が離婚
父と二人になる
11歳になると父は海外出張
ラドクリフは寄宿学校へ
いつしかラドクリフの心の中では
小鬼がお城を作っていた
お城は白い石と黒い石で作るのだが
ラドクリフは黒い石(モンク石、キライ石)を
積もうとしない
学校には
よく面倒を見てくれる品行方正な上級生、アダムと
いじわるばかりしてくる素行の悪いオシアンがいる
いい子でありたいラドクリフはアダムに憧れる
アダムの城は真っ白だった
しかしお城の裏に回ると中は崩れていて
黒い石が無造作に転がっている
アダムは完璧だから黒い石は必要ないと
ラドクリフは思う
オシアンの城を見に行くと
真っ黒な城だった
そして裏側を見てみると
真っ白な石がきれいに積み上げられていたのだ
人はみな、黒い石と白い石を同じ数持っていて
そのすべてを使って城を作らなくてはならない
ラドクリフは納得できないのだが。。。
◆◆◆◆
この作品の中に、ある女性が登場します。
この女性はある事件の渦中の人となりますが
彼女は自分の直観に従い
自分の行動と正面から向き合い
自身の黒い部分も白い部分も認め
受け入れている女性でした
彼女の城は
白い石も黒い石もしっかりと磨かれ
バランス良く積まれた
美しい城
黒い石と向き合うことは
苦しいことです
でもどの石も自分自身。
白い石と共に
大切に磨きながら積んでいこうと思うのです。
黒い石も輝かせたいですね!
私は結構スローペースなので
死ぬまでに完成するかな~^^;
大人になるというのは
白い石と黒い石を磨きあげて
お城を作ることなのだな、と心に刻みました。
さて、ここからは他のデッキの女教皇たちを見てまいりましょう^^
◆こちらは鳥タロットの女教皇↓↓
黒と白を合わせたグレーのヨウムさん。
ヨウムはとても頭が良く、人間の言葉をよく覚え、しかもその意味を理解し、数種類程度を区別しているとも言われているそうです。
知的な女教皇にピッタリですね。
「鳥は反射的に言葉を発するだけ」という固定概念を覆してくれる鳥さんなのです。
自分で勝手に作り上げ、凝り固まった固定概念を覆し、無意識と接触するのを助けてくれる期待大ですよ!
左(過去)を向いているので、過去に置き去りにしたことをよく見つめて、何か直観を無視していなかったかを知る手がかりにもなりそうですね。
◆こちらは白猫タロットの女教皇↓↓
なかなかに意欲的な情熱を感じます。
白猫タロットは「影」がしっかり描かれているカードが多いです。
未来(右)から光が射している様子は希望も感じられますね。
そりゃ、学びに熱も入ろうというものです。
お顔もキリっとされています。
◆こちらはグミベアタロットの女教皇↓↓
背後のベールなどは無く、処女性はどこかへ飛んでいってしまいました^^;
その代わり、青を基調とした色味と相まって
ひたすらに心の無限の平和をもたらしてくれるような
ちょっぴり大人の女教皇です。
その静かなる表情は瞑想に入ったかのように
明鏡止水の無意識の海にその身をあずけ
直観をもたらしてくれそうですね。
◆◆◆◆
このように同じ女教皇のカードでも
デッキによって
受けるインスピレーションも様々で
とても楽しいです^^
こんなにも表現が個性的であるにも関わらず
どのデッキも女教皇の特性を表現していて
面白いですね。
鑑定をする時は
クライアント様のご希望が特にない場合は
こちらで直観的に決めていますが
そのデッキならではの
クライアント様にマッチした展開になるので
本当に不思議だな、と思います。
鑑定の際は、ご希望のデッキがございましたら
是非、教えてくださいね^^
最後までお読みいただきまして
ありがとうございます^^
★萩尾望都さんの「城」は
「訪問者」に収録されています。
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